騎士団長殺し
村上春樹の最新作。
主人公が、肖像画を描く事を仕事としているのと、
友人の父親が有名な作家で、
あんまり詳しく書くと、ネタバレな気がするから書かないけど、
油絵の匂いがして来そうなくらい、
キャンバスに描いた絵達が、ありありと浮かんで来た。
村上ワールドと言えば、現実に潜む非現実的な事象が魅力的だけども、
今回も、最初は何のこっちゃと思っていたけれど、
気付いたら引き込まれていた。
大抵そうだ。
最初の方は、何のこっちゃと思う。
ノルウェイの森に迷い込むまでには、少しの時間が掛かる。
そして、お上品且つユーモラス。
知らない曲名が沢山出て来る。
赤いビロードみたいで、加えてキラキラした曲だった。
あとね、主人公のジョークが結構好きだったな。
主人公が妻のゆずさんに、
ベッドで「すだち」って囁くのとか、
人妻が主人公に、
「あなたの右手で〜、左手で〜されたい」
的なエロい台詞を言った後に、
「右足はどうしたらいいかな」
って聞くのとか。
そして更によくある、亡くなった誰かの面影パターン!
今回もあります(* ´ ω ` *)ふふ。笑
やっぱり時空の歪みみたいなもので、異世界って突如現れるんじゃないかなって思ったり、
イデアやメタファーについて考えたり、
騎士団長が案外可愛かったり、
ご近所の紳士な免色(めんしき)さんがイケメンで、惚れそうになったり、←
読み応えあって、面白かった。
昔の作品を、ほぼ読んでないから、
いつかは読もうと思ってます。
いつかはね。笑