ろぜの絵空事宝箱。

多﨑 ろぜの思考と日常。

湿気。

 

ハローワールド。

 

こんな一日中雨の日だから、いきなりだけれど

魚座の私の、ちょっとした秘密を打ち明けよう。

 

 

 

 

私には、湿気が見える。

 

あれは小さな頃、雨の日の事。

 

 

 

母親が、「外、雨降ってるー?」

と訊いた。

 

私は窓を開け、外を見て

「…降ってるー」

と告げた。

 

 

それからすぐ、母親が

「降ってないじゃない」

と言うので、私はまた窓を開け、空を見た。

 

 

『降ってる』、?

 

 

 

私は見ていた。

霧雨より、更に細かい粒が、

空気の流れを映し出しているのを。

 

 

これは雨じゃないのか。

雨より更に小さいだけの粒子。

或いは粉塵?

 

 

 

 

湿気が少ないところでは、

視界がパキッと鮮明に見える。

 

湿気が多いところでは、

ぼやっとしていて、

空気を湿気より細かい粒が、

風に煽られ流れている。

 

 

デニム生地等、恐らく表面がザラザラしているものの上の方が、よく見える。

外に面したトイレの窓では、窓の前を、風向きと共にザワザワと流れる空気が、見える事が頻繁にある。

 

他には、湯気や、霧と似ている。

あとは暑い日に、冷えた電車内と外気との間のドア上に出来上がる、蜃気楼の様な空気の揺れも。

 

どうしてみんな、湯気や霧が見えて、

湿気は見えないのだろう。

 

 

みんなが見えないのが不思議で、

時折仲良くなった友達に聞いてみるも

共感してくれた人はおらず、

ネットで探しても

自閉症の人で、空気に色が着いた粒が見える人がいる』

といった様な、少し違うものしか見つからない。

 

共感覚という、色や音に色が着いて見える方々がいらっしゃるけれども、

私はそれではないし(そして共感覚は羨ましく思っています。笑)、

唯一理解してくれたのは弟で、

「ああ、この空気の細かいの?」

と言ってくれたけれど、

弟はそこまで、この湿気を気にしている様子は無かった。

 

もしかしたら、みんな見えているけれど、

私程気にしていないだけなのではないか?

という事は、未だに思ったりもする。

 

見える方、宜しければ名乗りを挙げて下さいませ。笑

 

 

 

見えたところで、何かが変わるわけではないし、

『嗚呼、今日はジメジメしているな』

等を、視覚からも感じる程度で、

見えたからと言って得をした事も無ければ、

とりわけ困った事も無い。

 

ただ、見える事により、

『私はみんなと違うのかもしれない』

と強く思ってしまったところはあった。

 

 

みんな違ってみんな良いわけで、

違わない人なんていないし、

普通の人なんていないし、

『極めて平均的な人』はいるかもしれないけれどね。

 

私はそうして『違うのかも』が強まったが為に、

『変わった人』と言われがちな個性的が好きなのかもしれないし、

みんなと違う事をしていたり、

違う能力がある人の方が、

似た者同士の様な気がして

安心感を覚えるのかもしれない。

 

 

 

私には湿気が見える。

 

否、『見えると思っている』。

見ている時に、『今見えているな』と思う程度で、

何パーセントから見えて、

何パーセントから見えない、等が判らないし、

そもそもこれが湿気だと、証明出来た訳でもないから。

 

 

 

冬の夜、星が綺麗で

「冬に星が綺麗に見えるのは、

湿気が極めて少ないからだと思う。

湿気が視界を邪魔しないから」

 

 

それは科学的に見ても事実の様で、

でも私には視覚的に確認出来る事象で。

 

冬が嫌いな私でも、

冴えた星空を見上げる時は

宇宙との特別な秘密を共有している気になるから

私は冬の星空が好きだ。